製品情報 ケーブルベヤ® (ケーブルベア®、ケーブルキャリア)

ケーブルベヤ(ケーブルベア、ケーブルキャリア)とは、装置の可動部に追随して移動する電源・信号等のケーブルやチューブを確実に支持・案内することで摩耗や切断から保護する機械要素部品です。

チェーンのようなリンク構造を持つ本体内にケーブルやチューブを通し、移動部と固定部分の間を一定の屈曲角度で自立走行します。

ケーブル・チューブの収納本数によっては内部に仕切板を設置することで、内容物同士の摺動を防ぎ、長寿命化を図ることができます。

材質は樹脂やスチールなどがあり、直動運動や旋回運動、3次元にも対応できます。

構造と特長

  • ・本体内にケーブル・ホースを収納し、無理な力を与えることなく整然と確実に支持案内します。
  • ・屈曲部が一定の半径で一方向のみに曲がることにより、ケーブル・ホースを保護し、軌道を維持します。
ケーブルベヤ構造図

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用語説明(フリースパン・移動ストローク・余裕長さ・屈曲半径・総高さ・設置高さ・必要空間・余裕空間)

フリースパン(F)

移動端から屈曲部頂点までの距離で、ケーブルベヤが自立している長さです。
品種によって許容できる長さが決まっているので各商品ページの能力線図をご確認ください。

移動ストローク(S)

ケーブルベヤ移動端(装置の移動部)が往復する2点間の移動距離です。

余裕長さ(K)

設置寸法誤差を吸収するためのケーブルベヤの余裕長さです。
品種・サイズによって異なりますので各商品ページの「リンク数の計算」項目をご確認ください。

屈曲半径(R)

ケーブルベヤは一定方向に一定半径で屈曲します。このときの半径を屈曲半径といいます。
品種・サイズごとに決まっていますので各商品ページでご確認ください。

能力線図

ケーブル・ホース質量(kg/m)に対し、フリースパン長さ、移動ストロークの許容範囲を表したグラフです。使用条件が折れ線の範囲内であれば使用することができます。
品種・サイズによって異なりますので、選定の際には各商品ページの能力線図をご確認ください。

総高さ(H)/設置高さ(H')

  • ・総高さ(H):固定端ブラケット外周面から屈曲部頂点(外周側)までの高さです。
  • ・設置高さ(H’):固定端ブラケット外周面から移動端ブラケット外周面までの高さです。

ケーブルベヤは、ケーブルベヤ本体の自重やケーブル・ホース質量によるフリースパン部のたわみを補うために、ふくらみを付けた構造となっています。

総高さで設置すると、ふくらみを抑えこむような状態となることで、ケーブルベヤに無理な力が作用します。その影響により、ケーブルベヤの寿命を縮める可能性があるため、必ず設置高さにて設計、設置ください。

設置高さ

※注意:設置高さは「固定端ブラケット設置面から移動端ブラケット設置面までの高さ」ではありません。 (下図参照)

内周側取付のブラケットをご使用の際にも「固定端ブラケット外周面から移動端ブラケット外周面までの高さ」を設置高さとして設計、設置をお願いします。

移動端ブラケット

必要空間(h)/余裕空間(S)

必要空間(h)は装置へケーブルベヤを設置するために必要な空間です。

ケーブルベヤのふくらみ、多角形運動や移動時のばたつきにより装置とケーブルベヤが接触することを防止するため、余裕空間(S)を含みます。算出方法はカタログをご確認ください

設置高さ

注)設置高さH'寸法にて設計、設置ください。

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構造説明(本体・ブラケット/取付金具・仕切板)

構造説明

ケーブルベヤ本体

リンクとアームで構成されており、ケーブル・ホースを収納する部分です。

一定の半径で一方向にのみ曲がる機能を持っています。アームの開閉構造には外周側開閉タイプ、内周側開閉タイプなどの種類があります。

外周側

ケーブルベヤ本体

内周側

内外周両側開閉タイプの場合、内周側アームをロックステイと呼びます。

ブラケット/取付金具

ケーブルベヤを装置に取付けるための部品です。樹脂製の場合はブラケット、金属製の場合は取付金具と識別しています。

構造、取付方法など様々な種類があります。サイズごとに適応種類は異なりますので、詳細は各商品ページをご確認ください。

仕切板

ケーブルベヤ本体内部の収納空間を仕切るための部品です。

  • ・縦仕切板:ケーブルベヤ本体内部の収納空間を左右に仕切ります。スライドタイプと固定タイプがあり、通常2リンク毎に取付けます。
  • ・横仕切板:ケーブルベヤ本体内部の収納空間を上下に仕切ります。全体を上下に仕切る方式、一部分を上下に仕切る方式があります。
    横仕切板を使用する場合は、縦仕切板が2個以上必要です。
  • ・仕切板のラインアップはサイズごとに異なります。各商品ページをご確認ください。

ケーブルベヤ®製品一覧

ケーブルベヤ本体がプラスチック製で、中に入るケーブル・ホースが見えるタイプです。
最も一般的に使用されるケーブルベヤで、軽量で取り扱いが容易です。

本製品を日本国外で購入される場合には、下記リンクにある最寄りの海外拠点までお問い合わせください。

https://www.tsubaki.com/

TKP形
TKP形MW仕様

形番 TKP□□H□□~

小形サイズから大形サイズまで豊富な品揃えのスタンダードなケーブルベヤです

  • ・最も汎用的に使用されており、取扱いが容易です。
  • ・ロングスパン仕様や旋回仕様、そのほか豊富な特殊仕様の対応が可能です。
  • ・MW仕様は摺動性の高い材料によりケーブル・ホース外被膜の摩耗防止に効果があります。
  • ・RoHS指令適合品
品種

TKP13H10~TKP125H74

仕様早見表

TKP形一覧

TKP形MW仕様一覧

TKUA形

形番 TKUA□□H□□~

TKP形より静粛性、剛性に優れたケーブルベヤです

  • ・稼動時の騒音が低減します。
  • ・軽量でコンパクトに設置が可能です。
  • ・RoHS指令適合品
品種

TKUA45H26~TKUA66H44

仕様早見表

TKUA形一覧

TKMK形

形番 TKMK□□H□□~

TKP形より高剛性で多機能なケーブルベヤです

  • ・多様なレイアウトでケーブル・ホースを効率的に収納することができます。
  • ・内幅のサイズラインアップが多く、設置スペースを有効活用できます。
  • ・切り継ぎしやすく、長さ調整が容易です。
  • ・RoHS指令適合品
品種

TKMK47H28~TKMK125H72

仕様早見表

TKMK形一覧

TKQ形

形番 TKQ□□H□□~

TKP形MW仕様より低騒音、低発塵、低振動で高速稼働が可能なケーブルベヤです

  • ・清浄度ISOクラス4を実現しました。(当社社内試験結果より)
  • ・高速、高加速な使用条件下でのケーブル・ホース保護を実現します。
  • ・RoHS指令適合品
品種

TKQ15H28~TKQ30H72

仕様早見表

TKQ形一覧

TKR形

形番 TKR□□H□□~

TKQ形より低発塵なケーブルベヤです

品種

TKR15H22~TKR37H28
TKR28H52-EX

仕様早見表

TKR形一覧

TKZP形

形番 TKZP□□H□□~

つばき独自のジップ構造で取り扱いが簡単なケーブルベヤです

品種

TKZP10H13

仕様早見表

TKZP形一覧

TKQT形(クイックトラックス®)

形番 TKQT□□H□□~

アームとリンクのヒンジ構造が一体化された簡便な構造を持つケーブルベヤです

  • ・工具を使わず素早くケーブル・ホースを挿入できます。
  • ・アームがリンクから脱落するリスクを低減します。
  • ・RoHS指令適合品
品種

TKQT32H20

仕様早見表

TKQT形一覧

TKET形(イージートラックス®)

形番 TKET□□H□□~

つばき独自のスプリング旋回式アームとリンクが一体化した利便性の高い構造を持つ
ケーブルベヤです

  • ・アームを開閉する手間なく素早く、効率よくケーブル・ホースを挿入することができます。
  • ・アームがリンクから脱落するリスクを低減します。
  • ・RoHS指令適合品
品種

TKET32H18

仕様早見表

TKET形一覧

TKXC形

形番 TKXC□□□H□□□~

リンク内断面高さが最も大きいケーブルベヤです

  • ・内幅のサイズラインアップが多く、設置スペースを有効活用できます。
  • ・内高さが高いので収納スペースが大きくとれます。
  • ・RoHS指令適合品
品種

TKXC165H108

仕様早見表

TKXC形一覧

「ケーブルベヤ」「ケーブルベア」「CABLEVEYOR」は、株式会社椿本チエインまたはグループ会社の日本および他の国における商標または登録商標です。