トルクキーパー
- つばき独自のスリッピングクラッチ&ブレーキ
- ・摩擦板にファインケミカルを採用しており、長寿命が期待できます。
- ・トルク変動が少なく、滑らかなスリップトルクを伝達します。
- ・高頻度の繰返しスリップにも安定してトルク伝達します。
- ・カップリングタイプも品揃えしています。
特長
安定したスリップトルク
トルクの変動が少なく、滑らかにスリップトルクを伝達します。
正確なトルク再現性
長寿命
特殊なファインケミカル繊維を摩擦板に採用し、
他のブレーキライニングでは得られない長寿命が
期待できます。
適用用途
アキュムレーション
ストッパの作用によりトルクキーパーの安定したスリップで、従動側を定位置に停止させます。
適用事例
ブレーキング
・間欠スリップ
トルクキーパーのスリップ~連結の繰り返しにより、従動側を安定したトルクで保持します。
適用事例
・連続スリップ
連続的に駆動される機械装置のブレーキです。
適用事例
ドラッギング
トルクキーパーのスリップにより機械装置に安定した負荷を与えます。
適用事例
移載用
チェーンコンベヤ
ストッパにストップバーが当たるとトルクキーパーはスリップし、コンベヤは停止する。
ストッパをはずすとトルクキーパーは連結状態となり、コンベヤは駆動される。
停留用
ローラコンベヤ
ローラチェーンは連続で駆動されている。材料がストッパに当たるとその部分のトルクキーパーがスリップし材料は停止する。
ストッパがはずされるとトルクキーパーは連結状態となり、材料は再び駆動される。
間欠スリップ
立体駐車場ターンテーブル
駐車場から出た自動車を出口方向に回転させる。
正しい位置にくるとテーブルはストッパに当たり停止する。
この時、トルクキーパーはスリップし、駆動部を保護する。
連続スリップ
フィルム、紙またはサンドペーパーなどの巻取り
トルクキーパーは低速回転でスリップしながらフィルム、紙またはサンドペーパー等に安定したテンションを与えつつ巻取る。
負荷用
リストローラ
ローラを握り、回転させることにより手首を鍛える。
トルクキーパーの安定したなめらかなスリップトルクにより
ローラに負荷を与える。
締付け用
締付け機
トルクキーパーの安定したトルクでボルト、ナット、バルブなどを一定トルクで締付ける。
構造
仕様(標準機種)
設定トルク範囲 N・m | バックラッシ | 復帰方法 |
---|---|---|
0.6~650 | 無し(一方向運転時のみ) | 自動 |
(注) 使用回転方向を逆転させた場合、バックラッシが生じます
カタログ・取扱説明書
形番表示
※単体タイプ
TFK35 | - | 1 | - | TH20JD1 | - | N25 |
| サイズ |
| 皿バネ枚数 1:1枚 2:2枚 1L:弱バネ |
| 軸穴記号 |
| トルク設定値 N・m |
※カップリングタイプ
TFK25 | - | 1 | C | - | TH20JD1 | X | CH20JD5 | - | N16 |
| サイズ |
| | | |
| カップリング タイプ |
| トルクキーパー側 軸穴記号 |
| カップリング側 軸穴記号 |
| トルク設定値 N・m |
||||
| 皿バネ枚数 |
軸穴径公差 | 軸穴径 | キー溝公差 | 止ネジ位置 | |
---|---|---|---|---|
T | H | 20 | J | D1 |
C | H | 20 | J | D5 |
T:トルクキーパー側 C:カップリング側 | F:F7 G:G7 H:H7 J:JS7 P:P7 M:M7 N:N7 K:K7 R:R7 |
軸穴径は 1mm単位です |
J:新JIS Js9(標準) P:新JIS P9 F:旧JIS F7 E:旧JIS E9 |
[クリックで拡大] |
注)トルクキーパー側の止めねじ位置は調節ナット側から見た位置、カップリング側の止めねじ位置はハブ端面から見た位置です。
■つばき形番ナビ
製品形番一覧
※形番クリックで詳細情報を表示します。
設定トルク範囲 N・m |
単体 | カップリングタイプ | ||
---|---|---|---|---|
軸穴径範囲 mm |
形番 | カップリング側 軸穴径範囲 mm |
形番 | |
0.6~1.1 | 9~14 | TFK20-1L | 10~26 | TFK20-1LC |
1.8~5.8 | TFK20-1 | TFK20-1C | ||
4.0~11 | TFK20-2 | TFK20-2C | ||
1.8~4.1 | 12~22 | TFK25-1L | 13~29 | TFK25-1LC |
4.0~16 | TFK25-1 | TFK25-1C | ||
7.9~32 | TFK25-2 | TFK25-2C | ||
5.9~11 | 19~25 | TFK35-1L | 15~35 | TFK35-1LC |
12~44 | TFK35-1 | TFK35-1C | ||
21~89 | TFK35-2 | TFK35-2C | ||
12~29 | 22~42 | TFK50-1L | 20~47 | TFK50-1LC |
29~125 | TFK50-1 | TFK50-1C | ||
53~252 | TFK50-2 | TFK50-2C | ||
30~70 | 32~64 | TFK70-1L | 21~63 | TFK70-1LC |
70~341 | TFK70-1 | TFK70-1C | ||
134~650 | TFK70-2 | TFK70-2C |
選定
人員輸送装置や昇降装置にご使用される場合は人的災害や落下事故が発生しないような措置を装置側で講じてください。
1.上記の適用用途に応じて、下表の使用条件を決め、T-N曲線図よりサイズを決定します。>>T-N曲線図はこちら
適用用途 | 使用条件 | サイズの決定 |
---|---|---|
アキュムレーション |
各コンベヤのトルクキーパーの、下記の項目を決めます。 1.スリップトルク 2.スリップ回転速度 3.スリップ時間(コンベヤの停止時間) 4.連結時間(コンベヤの駆動時間) 5.1日の使用時間 |
スリップトルクおよびスリップ回転速度が、 スリップ時間が連結時間より長い場合や、1日の使用時間が8時間を越える使用条件では、 |
ブレーキング |
各機械装置のトルクキーパーの、下記の項目を決めます。 1.ブレーキトルク 2.回転速度 3.スリップ時間(ブレーキの作用時間) 4.連結時間(ブレーキの作用しない時間) 5.1日の使用時間 ただし、連続スリップの場合は3.、4.は不要です。 |
ブレーキトルクおよび回転速度が、 スリップ時間が連結時間より長い場合や、1日の使用時間が8時間を越える使用条件では、 |
ドラッギング |
各機械装置のトルクキーパーの、下記の項目を決めます。 1.スリップトルク 2.スリップ回転速度 3.スリップ時間 4.連結時間 5.1日の使用時間 |
スリップトルクおよびスリップ回転速度が スリップ時間が連結時間より長い場合や、1日の使用時間が8時間を越える使用条件では、 |
2.決定したトルクキーパーの軸穴範囲が取付ける軸径を満足するか確認します。
3.スリップトルクの設定(詳細は取扱説明書を参照ください。)
決定したトルクキーパーの軸穴範囲が取付ける軸径を満足するか確認します。
1.マサツ面に水・油脂などが浸入するとトルクが低下し、安定したスリップトルクが得られませんので、ご注意ください。
2.T-N曲線図は周囲温度40℃以下の範囲に適用します。これを超える場合は当社までご連絡ください。
3.使用する軸径に対してスリップトルクがトルクキーパーの設定トルク範囲より小さい場合は、当社までご連絡ください。
4.使用回転方向を逆転させた場合、バックラッシが生じます。使用上、バックラッシが発生してはいけない装置では、ご使用できません。
ドライブメンバの製作/面取り・仕上げ・止ネジ
ドライブメンバの製作
スプロケットなどのドライブメンバの加工推奨寸法については製品形番ページを参照ください。
ドライブメンバとしてスプロケットを取付ける場合のスプロケット最小歯数は下表を参照ください。
形番 | 使用スプロケット | ||||||
---|---|---|---|---|---|---|---|
RS35 | RS40 | RS50 | RS60 | RS80 | RS100 | RS120 | |
TFK20 | 32 | 25 | |||||
TFK25 | 35 | 28 | 23 | 20 | 16 | ||
TFK35 | △33 (34) |
28 | 24 | 19 | 16 | 14 | |
TFK50 | 45 | △37 (38) |
△31 (32) |
24 | 20 | 18 | |
TFK70 | △47 (48) |
△39 (40) |
△31 (32) |
25 | 22 |
- 注1) 使用されるローラチェーンは無給油で使用できるものをお奨めします。
- 注2) △印はA形標準スプロケットではありません。標準在庫スプロケットをご使用の場合は( )内の歯数をご使用ください。
面取りと仕上げ/止ネジの位置・サイズ
面取りと仕上げ
軸穴径 | 面取寸法 |
---|---|
Φ25以下 | C0.5 |
Φ50以下 | C1 |
Φ125以下 | C1.5 |
Φ125を超える場合 | C2 |
軸穴径とキー溝の仕様
- ・軸穴径の公差はH7です。
- ・キー溝は新JIS(JIS B 1301-1996)「普通形」です。
- ・止ネジは付属出荷です。
単位:㎜
トルクキーパー形番 | トルクキーパー側 |
カップリング側 (カップリングタイプのみ) |
|||
---|---|---|---|---|---|
止ネジ | 止ネジ位置(L1) *注1 | 止ネジ | 止ネジ位置(L2) *注2 | ||
TFK20 | TFK20-C | M5 X 8 | 32 | M5 X 5 | 10.5 |
TFK25 | TFK25-C | M5 X 8 | 42 | M6 X 8 | 10.5 |
TFK35 | TFK35-C | M6 X 12 | 55 | M6 X 8 | 13.5 |
TFK50 | TFK50-C | M8 X 20 | 69 | M8 X 12 | 20.5 |
TFK70 | TFK70-C | M10 X 20 | 88 | M8 X 12 | 20.5 |
*注1) L1はトルクキーパー本体の端面から止ネジ中心までの距離です。
*注2) L2はカップリングの端面から止ネジ中心までの距離です。
特殊仕様例
特殊仕様については当社までご相談ください。
多板式トルクキーパー
形番 | TFK35W-2 |
---|---|
仕様 | 軸径:Φ25 設定トルク範囲:45~196N・m{4.6~20kgf・m} |
カムクラッチ内蔵形トルクキーパー
形番 | TFK35LD-1 |
---|---|
仕様 | 最大軸穴径:Φ25 設定トルク範囲:11~43N・m{1.1kgf・m~4.4kgf・m} |
主な用途 | ボルト・ナット・バルブなどを一定トルクで締付けた後、 ゆるめる必要のある機械装置。 |