トルクリミター

製品写真
  • 最も汎用的な摩擦式の過負荷保護機器
  • ・軸に取付け、ローラーチェーン、ベルト、ギヤによる伝動が行えます。
  • ・過負荷がかかればスリップし、過負荷が除去されれば自動的に復帰します。
  • ・スリップトルクの設定は調節ナットまたは調節ボルトを締めるだけで簡単です。
  • ・サイズ揃えが豊富で幅広いトルク設定が可能です。
  • スプロケット付き、カップリングタイプも品揃えしています。

構造

構造

通常運転時、センタメンバはマサツ板に挟まれ、皿バネにより加圧されており、設定トルク以下では摩擦力により回転を伝達します。

過負荷時、設定トルク以上ではセンタメンバがマサツ板の間でスリップします。過負荷を解除すれば自動復帰します。

*上図はTL200~TL350の構造です。TL500~TL700、TL10~TL20は調節ボルトの締付によりスリップトルクの設定を行います。詳細は取扱説明書を参照ください。

仕様(標準機種)

設定トルク範囲 N・m バックラッシ 復帰方法
1.0~9310 無し(一方向運転時のみ) 自動

(注)使用回転方向を逆転させた場合、バックラッシが生じます。

スプロケット付きトルクリミター

スプロケット付きトルクリミター

>>軸穴加工スプロケット付きはこちら

>>止ネジ・面取り・仕上げについてはこちら

トルクリミターカップリング

トルクリミターカップリング

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仕様(標準機種)

・止ネジ位置とサイズ

トルクリミター トルクリミター側 トルクリミター(カップリングタイプ)
止ネジ 止ネジ位置(L1) 止ネジ 止ネジ位置(L2)
TL200 TL200-C - - M 5× 5 8
TL250 TL250-C M 5× 8 44 M 5× 5 12
TL350 TL350-C M 6×12 56 M 6× 6 18
TL500 TL500-C M 8×20 69 M 8× 8 20
TL700 TL700-C M10×20 90 M10×10 33
TL10 TL10-C M 8× 8 10 M 8× 8 15
TL14 TL14-C M10×10 12 M10×10 20
TL20 TL20-C M14×14 15 M14×14 35

・面取りと仕上げ

軸穴径 面取寸法
Φ25以下 C0.5
Φ50以下 C1
Φ125以下 C1.5
Φ125を超える場合 C2
面取りと仕上げ
面取りと仕上げ

カタログ・取扱説明書

形番表示

※単体タイプ

TL250 - 2 - B6.5 - TH20JD1

サイズ

皿バネ枚数
1:1枚
2:2枚
1L:弱バネ

ブシュ長さ
(ブシュ無の
場合はなし)

軸穴記号

※スプロケット付

TL250 - 2 - 04022 - TH20JD1 - N49

サイズ

皿バネ枚数

スプロケット形番

軸穴記号

トルク設定値
N・m

※カップリングタイプ

TL250 - 2 C - TH18JD1 X CH30JD1 - N49

サイズ



カップリング
タイプ

トルクリミター側
軸穴記号

カップリング側
軸穴記号

トルク設定値
N・m

皿バネ枚数
軸穴記号詳細
軸穴径公差 軸穴径 キー溝公差 止ネジ位置
T H 18 J D1
C H 30 J D1
T:トルクリミター側
C:カップリング側
F:F7
G:G7
H:H7
J:JS7
P:P7
M:M7
N:N7
K:K7
R:R7
軸穴径は
1mm単位です
J:新JIS Js9(標準)
P:新JIS P9
F:旧JIS F7
E:旧JIS E9

[クリックで拡大]

注)トルクリミター側の止めねじ位置は調節ナット側から見た位置、カップリング側の止めねじ位置はハブ端面から見た位置です。

■つばき形番ナビ

選択形番:

*正しい形番を生成するために、項目の選択は左から右へ順に行ってください。

シリーズ サイズ バネ枚数・強さ タイプ ブシュ
スプロケット
軸穴径 軸穴径
公差
キー溝
公差
止ネジ位置 トルク
設定値
 TL

ブシュ

スプロケット
サイズ
歯数
トルクリミター側
1.0

2.0
  N・m
カップリング側

製品形番一覧

※形番クリックで詳細情報を表示します。

設定トルク範囲
N・m
単体 カップリングタイプ
軸穴径範囲
mm
形番 カップリング側
軸穴径範囲 mm
形番
1.0~2.0 9~14 TL200-1L 10~31 TL200-1LC
2.9~9.8 TL200-1 TL200-1C
6.9~20 TL200-2 TL200-2C
2.9~6.9 12~22 TL250-1L 15~38 TL250-1LC
6.9~27 TL250-1 TL250-1C
14~54 TL250-2 TL250-2C
9.8~20 18~25 TL350-1L 15~45 TL350-1LC
20~74 TL350-1 TL350-1C
34~149 TL350-2 TL350-2C
20~49 22~42 TL500-1L 20~65 TL500-1LC
47~210 TL500-1 TL500-1C
88~420 TL500-2 TL500-2C
49~118 32~64 TL700-1L 25~90 TL700-1LC
116~569 TL700-1 TL700-1C
223~1080 TL700-2 TL700-2C
392~1270 32~72 TL10-16 35~95 TL10-16C
588~1860 TL10-24 TL10-24C
882~2660 42~100 TL14-10 40~118 TL14-10C
1960~3920 TL14-15 TL14-15C
2450~4900 52~130 TL20-6 45~150 TL20-6C
4610~9310 TL20-12 TL20-12C

選定

トルクリミターを人員輸送装置や昇降装置にご使用される場合は人的災害や落下事故が発生しないような措置を装置側で講じてください。

1.機械の強度および負荷その他の条件より、これ以上のトルクをかけてはいけないトルクを決定し、トルクリミターのスリップトルクとしてください。
このトルクが明確でない場合には、原動機の定格出力およびトルクリミターを取付ける軸の回転速度からトルクを計算し、それの1.5~2倍をトルクリミターのスリップトルクとして
ください。

2.トルクリミターのサイズの決定は、トルクリミターの定格トルクの範囲内にスリップトルクが納まるようにしてください。

3.決定したトルクリミターの最大軸穴径が、取付軸径よりも大きいことを寸法表で確認してください。
取付軸径が大きい時は、1サイズ大きいトルクリミターをご使用してください。

4.トルクリミターにはさみ込むセンタメンバの厚みにより、適当な長さのブシュ(製品形番ページ参照)を決定してください。
ブシュは寸法表に記載されているブシュ長さを参照して、1個または複数個を組合せて、センタメンバの厚みを超えない範囲で、もっとも長いものを選定してください。

センタメンバの選定・製作/動作の検出について

センタメンバとしてトルクリミターに挟み込むスプロケット等の選定・製作およびセンタメンバを使用した過負荷検出方法の詳細については、こちらを参照ください。

>>センタメンバの製作・選定と過負荷検出について

トルクリミターのご使用に際して

・トルクリミターの下穴品をご購入の際は、軸への取付け前にボスの軸穴、キー溝加工および、センタメンバの製作とトルク設定を行っていただく必要があります。

・摩擦係数が下がるとスリップトルクも低下するため、摩擦板に水分・油分などが付着しないようにしてください。
対策として過大な増し締めを行うと、皿バネを介して摩擦板にかかる負担が大きくなり、摩擦板が割れてしまう可能性もあります。

・回転速度が速いと、スリップした際に摩擦板が高温となり、摩擦板の表面が炭化し、強度低下を招く恐れがあるため、最高回転速度以上で使用しないでください。

・5r/min以下の極低速でのご使用の場合、スリップトルクが低下することがあります。極低速でご使用になる場合は別途ご相談ください。