Q&A パワーロック
お客様から寄せられました「よくある質問」をQ&A形式で掲載しています。質問をクリックして回答へお進みください。
Q&A内で語句を
ご検討段階
設計編
周囲環境編
Q21 | 常温でパワーロックを取付けたが、その後約180℃の場所に使用することになりました。温度差が大きいのですが、伝達トルクの低下等の問題はないですか? |
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Q22 | ステンレス仕様のパワーロックを海中で使うことはできますか? |
Q23 | パワーロックにレイデント処理を施したいのですが?(クリーンルームでの使用) |
Q24 | パワーロックをオイルバスで使用すると何か問題はありますか? |
ご採用段階
設計編
Q20 | TFシリーズをスペーサ無しで使用できますか? |
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取扱編
ご使用段階
取扱編
その他

Q1 | 既にキー溝加工されている軸に、パワーロックは使えますか? |
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A1 |
伝達トルク、スラスト荷重がカタログ値の90%にダウンしますが、使用することは可能です。ただし、ELシリーズは本体の変形により取外せなくなるので、キー溝加工された軸には使用できません。 質問へ戻る |
Q2 | パワーロックは曲げモーメントを受けることができますか? |
A2 |
パワーロックは原則として、曲げモーメントを受けることはできません。
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Q3 | 軸長が短く、パワーロックが軸端より少し出ますが使えますか? |
A3 |
軸が短いため、インナリングなどに不均等な力が加わり、パワーロックが変形するので使用できません。
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Q4 | パワーロックと接触する部分の軸、ボスの表面粗さ許容限界値はいくらですか? |
A4 |
カタログに記載している下記の値を許容限界値とし、それよりも粗い加工は不可とします。軸、ボスの表面に面圧が発生すると、その面圧により表面の凹凸は押し潰され、軸・ボスは塑性変形すると考えられます。
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Q5 | 中空軸にパワーロックを使用しようと考えていますが、問題がありますか? |
A5 |
中空軸の場合、パワーロックの締付けにより発生する軸側面圧に、中空軸の強度が耐えうるか否か、軸材質と中空軸内径を検討する必要があります。 |
Q6 | カタログにボス径一覧表が掲載されていますが、注意書きのところで「安全率を含んでいません」とあります。 安全率はどの程度とれば良いですか? |
A6 |
規定締付トルク(MA)でボルトを締付けた時の、ボス側内径面に発生する面圧に対し耐えうる最小ボス外径寸法が、カタログ記載の一覧表になります。締付トルクにより発生する面圧は変わってきますので、一般のトルクレンチの誤差が±5%くらいと考えると、安全率は10%以上とってください。 質問へ戻る |
Q7 | センタリング機能のないパワーロックのシリーズを、ガイド部の無いボスに使用するとセンタリング精度はどのようになりますか? |
A7 |
極めて大きな振れになることは確実でその数値は推測できず、使用できません。
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Q8 | パワーロック1個ではトルクが不足するので複数個並べて使用したいが、その場合の伝達トルクはどうなりますか? |
A8 |
伝達トルクはアップしますが、その倍率はシリーズにより異なります。
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Q9 | プレス機械や建設機械などのように、大きな衝撃荷重が作用するアプリケーションにパワーロックは使用可能ですか? |
A9 |
繰り返し衝撃荷重のかかる場合でも、安全率を十分に考慮し、ボルトの締付トルクを確実に管理すれば、十分に使用可能です。
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Q10 | パワーロックのカタログで「パワーロックは原則として曲げモーメントを受けることはできません」とありますが、実際にモーメントが作用した場合どのような現象が起きるのでしょうか? |
A10 |
パワーロックは軸およびボスに対して、全周に渡って均一に面圧を掛けて摩擦締結を行っています。 |
Q11 | パワーロックKEシリーズにはセンタリング機能があるため、ボス穴はストレートで良いとありますが、ボス径一覧表にガイド部を有するボスの表示があります。ガイド部を設置した方が良い場合があるのでしょうか? |
A11 |
ガイド部を設ける主なメリットは、以下の3点です。 |
Q12 | KEシリーズの使用を検討していますが、ボス外径寸法が足りません。何かいい方法はありますか?トルク的には余裕があります。 |
A12 |
KE-LPシリーズをご検討ください。低面圧仕様でボス径を小さくすることが可能です。それでも足りない場合は、当社までご相談ください。 質問へ戻る |
Q13 | AS-SSは取説上でオイルおよびグリースを塗ると伝達トルクが落ちますと記載されています。潤滑が必要な仕様で油塗布がスリップ原因にならないのに、SS仕様は油塗布によりなぜ伝達トルクが落ちるのでしょうか? |
A13 |
標準の潤滑が必要なタイプも、SUS製の潤滑が不要なタイプもオイルを塗布することにより摩擦係数は下がります。 |
Q14 | ASシリーズでボス幅Bが2ℓ以下の場合の、必要最小ボス径計算方法は? |
A14 |
ボス幅Bがℓ<B<2ℓの場合はボス形状係数K3=1.0として計算してください。
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Q15 | AD-Nの選定でガイドなしの場合ですが、ボス径一覧表(2)のボス長さはLt以上必要でしょうか? L以上でも問題ないでしょうか? |
A15 |
L以上としても機能上は問題ありません。ただし、ボルト頭はボスから飛び出します。
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Q16 | AD-Nはカタログ上のボスに取付けた図でPLとボス間にスキマがあるように見えます。(ボスの穴が抜けている場合以外)穴奥部とのスキマは必要ですか?PLを奥に当てて取付けた場合、不具合ありますか? |
A16 |
仮組状態でパワーロックをボスの奥に当てることは問題ありません。取付時、ボルトを締付けていくとテーパリングが移動し、穴奥部にはすきまができてきます。 |
Q17 | RE-SSシリーズについて質問です。止め輪ありと止め輪なしで伝達トルクに違いがありますが何故ですか? |
A17 |
止め輪はパワーロックの鍔の代わりになっており、止め輪があることによって、締結時のボスの移動を抑える働きがあります。 |
Q18 | パワーロック幅に対してボス幅が短い場合、使用可能ですか? |
A18 |
MLシリーズなら使用可能です。ただし、ボス側発生面圧が大きくなりますので、次式によりボス側面圧P’kを算出し、ボス材質強度と必要ボス外径を満足しているか確認が必要です。
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Q19 | ELシリーズはラジアル荷重を受けられるのでしょうか?カタログの選定欄の許容面圧表にELは記載されていません。 |
A19 |
許容面圧表のPrad/Pが10%以下であれば使用可能です。軸側面圧、ボス側面圧は客先の仕様(ボルトサイズ、本数、締付トルク等)によって異なります。 質問へ戻る |
Q20 | TFシリーズをスペーサ無しで使用できますか? |
A20 |
以下の理由により、スペーサ無しでの使用はできません。 |
Q21 | 常温でパワーロックを取付けたが、その後約180℃の場所に使用することになりました。温度差が大きいのですが、伝達トルクの低下等の問題はないですか? |
A21 |
軸およびボスの材質がパワーロックと同等の鋼種であれば、軸・パワーロック・ボスが一体となって膨張するため問題はありません。 |
Q22 | ステンレス仕様のパワーロックを海中で使うことはできますか? |
A22 |
少々の錆が発生しても問題なければ使用可能です。水中で使用する場合でも、取付接触面は高面圧のため水の浸入はほとんどなく性能の低下はありません。 |
Q23 | パワーロックにレイデント処理を施したいのですが?(クリーンルームでの使用) |
A23 |
レイデント処理は剥離によりテーパ面が荒れ、伝達トルクが低下します。無電解ニッケルメッキ仕様(KE-KP,AS-KP,AD-N-KP,TF-KP)、ステンレス仕様(KE-SS,AS-SS,RE-SS)でのご検討をお願いします。 |
Q24 | パワーロックをオイルバスで使用すると何か問題はありますか? |
A24 |
PLを締付けてからオイルを入れるのであれば特に問題ありません。ただし、シリコン系やモリブデン系の減摩剤を含有した、また極圧添加剤を含有したオイルやグリースの場合、再使用は避けてください。 |
Q25 | トルクレンチを使用せずに、パワーロックを組付けるとどうなりますか? |
A25 |
カタログ記載の伝達トルク、スラスト荷重は、規定の締付トルクによって正しく組付けられた場合の値です。 |
Q26 | 規定締付トルク以下でボルトを締付けると、どうなりますか? |
A26 |
ボルトの締付トルクとパワーロックの伝達トルクは比例関係にあります。したがって、締付トルクを低下させると伝達トルクもそれにつれて低下することになりますが、締付トルクを低下させて使用することはボルト緩みの原因となりますので推奨できません。 |
Q27 | 取付けの際に、オイルまたはグリースを塗布しなければならない部分はどこですか? |
A27 |
軸・ボスの接触面、テーパリング、インナ・アウタリング等の部品相互接触面および締付ボルトの座面およびネジ面に塗布する必要があります。 |
Q28 | 組付けの際、締付ボルトにオイル・グリースの塗布が必要なシリーズを、塗布せずに乾燥状態で組付けるとどうなりますか? |
A28 |
塗布せずに組付けた場合、伝達トルクが20%以上低下する恐れがあります。また、振動等により締付ボルトが緩むことがあります。 |
Q29 | 締付ボルトに緩み止めの座金をいれても良いですか? |
A29 |
正常な取付状態でのパワーロックでは締付ボルトが緩む心配は無く、バネ座金などの反力が発生する座金を使用すると、締付力が減少し、結果軸力の低下により伝達トルクが低下するため使用できません。 |
Q30 | AD-Nシリーズの取扱いで、注意すべき点は何ですか? |
A30 |
AD-Nシリーズは他のシリーズと比較して、大きな伝達トルクを確保するため小さいテーパ角度を採用しています。 |
Q31 | パワーロックAD-Nシリーズを使用します。組立の方法で特に潤滑油の塗り方をご教示ください。 |
A31 |
当社HPにパワーロックAD-Nシリーズの取扱いについての動画がありますので、ご参照ください。 |
Q32 | パワーロックTFシリーズを使用します。特長、取扱いについてご教示ください。 |
A32 |
当社HPにパワーロックTFシリーズの特長、取扱いについての動画がありますので、ご参照ください。 |
Q33 | パワーロックEFシリーズを使用します。特長、取扱いについてご教示ください。 |
A33 |
当社HPにパワーロックEFシリーズの特長、取扱いについての動画がありますので、ご参照ください。 |
Q34 | パワーロックの取付け・取外しは何回までできますか? |
A34 |
AD-Nシリーズ以外は10回程度可能です。ただし、パワーロックがスリップしていない、変形・傷などが無いことが条件となります。 |
Q35 | スリップしたパワーロックを再使用できますか? |
A35 |
一度完全に分解していただき、各部品に変形や傷の無いことを確認し、無いようであれば再度取扱説明書の手順に従い再組付けすることで、再使用が可能です。 |
Q36 | パワーロックのボルトに緩みは発生しませんか? |
A36 |
規定締付トルク(MA)で正しく締付けられた締付ボルトは、その摩擦トルクが自然に緩むトルクに対して大きいため、緩む心配はありません。 |
Q37 | パワーロックの締付ボルトを定期的にトルクレンチで締まっているかを確認することはしない方が良いでしょうか? することによってボルトが折れたりするでしょうか? |
A37 |
締り具合を確認することは問題ありません。トルクレンチを用いて規定トルク値にセットして確認していただければ、錆びていない限り折れることはありません。 |
Q38 | パワーロックAD-Nシリーズを取外す際、ネジ部にグリースを塗布するのはなぜですか? |
A38 |
焼き付け防止や、ネジ部のかじり防止のためです。ただし、極圧添加剤やモリブデン系減摩剤を含む潤滑油は極端に摩擦係数を変化させてしまいボルト破損の原因になりますのでご使用は避けてください。 |
Q39 | パワーロックの締付ボルトだけの購入はできますか? |
A39 |
「パワーロックの形番用締付ボルト」と明記いただき、販売店へ必要本数の見積を依頼してください。 |
Q40 | パワーロック「PL035X060」を使用していますが、現在の形番が「PL035X060AS」となっています。どこか異なるところはあるのでしょうか?また、そのまま代替可能でしょうか? |
A40 |
パワーロック「PL035X060」と「PL035X060AS」は同じもので、形番のみ変更しています。ただし寸法等は変更ありませんが、一部仕様を見直し2012年3月に締付トルク(一部サイズのみ)、伝達トルク、スラスト荷重、軸側面圧、ボス側面圧等を変更しています。 |
Q41 | パワーロック「PL045X075AD」を使用していますが、現在の形番が「PL045X075AD-N」となっています。どこか異なるところはあるのでしょうか?また、そのまま代替可能でしょうか? |
A41 |
パワーロック「PL045X075AD」と「PL045X075AD-N」は能力、寸法共に互換性がありマイナーチェンジしています。従来のADタイプより内部機構を改良し、取外し易くなっています。よって、「AD」から「AD-N」への代替は可能です。 |