適用事例集 カムクラッチ - 8. 重量物コンベア
アプリケーション
オーバランニング
カムクラッチの内外輪がかみ合ってトルクが伝達されている場合と、内外輪の回転速度の差や回転方向の違いによって、
空転を続ける場合とが任意に繰り返される使用法です。自動車のフリーホイルの動きと同様です。
対応機種
採用機械
重量物コンベア

適用事例
レイアウト
使用目的と動作説明
重量物は上図のような装置で搬送される場合があります。
このような装置では、チェーンの伸び等により左右のチェーン長さに差が生じる場合があります。
もし、チェーン長さの差が大きければ、左右のチェーンで速度差が生じるため、搬送物はコンベアの端で
よじれる事があります。この状態では、短い側のチェーンのみが搬送物を引っ張り、長い側は重量を支え
るだけでコンベアを引っ張る事が出来ません。長いチェーン側ではコンベアの端部でチェーンが搬送物に
押され左右のチェーン長さのバランスをとろうとして屈曲し、この屈曲により歯飛びが発生するなどの影
響が予想されます。
このような場合の解決方法として、スプロケットにカムクラッチを取付ける方法があります。
コンベアチェーンは、カムクラッチ内輪側から外輪側へカムのかみ合いを介して駆動されます。
もし搬送物の押す力によってコンベアチェーンが屈曲しようとした場合、カムクラッチ外輪側が内輪側よ
り早く回らなければならない状態では空転を行ないます。常にコンベアチェーンとスプロケットは、内輪
側にかみ合った位置を保持する事が可能となります。
左右のチェーンはカムクラッチにより、バランスを保つ事が可能でチェーン寿命を延ばすことに繋がります。
つばき カムクラッチでは・・・
コンベアや駆動装置などからの必要トルク、ご使用条件などにより、様々な取付や寸法制限が
要求される場合があります。
大容量、中容量、高速、低速など、それぞれ要求される特性があります。それぞれの用途に応じ
最適なカムを選択し使用条件に応じたカムクラッチを選定、設計する事が必要です。
14Tタイプ23種類の標準カムを取り揃え,効果的かつ経済的な仕様を決定する事が可能です。
カムクラッチ使用のメリット
- ・カムクラッチは内輪と外輪の回転差により自動的にかみ合います。
- ・カムクラッチを取付けるだけでチェ-ンの速度差を吸収できます。