適用事例集 カムクラッチ - 1. 水門ゲート開閉装置
アプリケーション
オーバランニング
カムクラッチの内外輪がかみ合ってトルクが伝達されている場合と、内外輪の回転速度の差や回転方向の違いによって、
空転を続ける場合とが任意に繰り返される使用法です。自動車のフリーホイルの動きと同様です。
対応機種
採用機械
水門ゲート開閉装置
適用事例
レイアウト
使用目的と動作説明
ゲート(水門)上昇時
モーターからの駆動により減速機を介してドラムが回転させられゲートを上昇させます。この時カムクラッチは空転を行い水ブレーキまたはファンブレーキ側との縁を切っていますので、巻上げ時の余分な動力損失を防いでいます。
ゲート(水門)下降時
ブレーキを解放すると、ゲートの自重で下降が始まります。この時にカムクラッチは自動的にかみ合い、水ブレーキ又はファンブレーキを回転させます。この操作によりゲートの下降スピードはある一定の速度に制限されます。またゲートが川底に達した時点で減速機軸は停止しますが、水ブレーキ又はファンブレーキは慣性力で回り続けようとします。この時カムクラッチは自動的に空転を行い、軸の損傷を防ぎます。
カムクラッチ使用のメリット
- ・余分な制御装置を必要とせず、内輪側と外輪側の回転方向または回転速度の差により
自動的にかみ合いと空転動作の切り替えが可能です。