適用事例集 カムクラッチ - 21. イカ釣り機

アプリケーション

オーバランニング

カムクラッチの内外輪がかみ合ってトルクが伝達されている場合と、内外輪の回転速度の差や回転方向の違いによって、
空転を続ける場合とが任意に繰り返される使用法です。自動車のフリーホイルの動きと同様です。

対応機種

採用機械

イカ釣り機

適用事例

レイアウト

油圧モータの回転はカムクラッチのかみ合いによりドラムに伝えられ、ワイヤーを巻き上げます。

油圧モータを一定速度で逆転させると、ドラムはワイヤーの自重や波により引っ張られます。ワイヤーが引っ張られる速度が、モーターの回転速度より速くなるとカムクラッチはかみ合います。

使用目的と動作説明

ドラム巻上げ時
油圧モータの回転はカムクラッチのかみ合いによりドラムに伝えられ、ワイヤーを巻き上げます。

仕掛け投入時(ワイヤー巻出し時)
仕掛けを海に投下する時に、油圧モータを巻き上げ方向とは反対に回転させます。
この時、カムクラッチは空転します。
ワイヤーは自重や波の抵抗などで引っ張られ、投入当初の速度より高速で仕掛けが海に出ようとします。
一定速度(モーターの回転速度)より、ワイヤーの巻出される速度が早くなるとカムクラッチが
かみ合うため、仕掛けを付けたワイヤーは油圧モーターによる回転数により海に投入されます。

カムクラッチ使用のメリット

  • ・カムクラッチは回転方向の違いにより噛合いと空転を行います。
  • ・余分な制御機器が不要となり、装置自体がコンパクトになります。