適用事例集 カムクラッチ - 4. ガスタービンターニング運転
アプリケーション
オーバランニング
カムクラッチの内外輪がかみ合ってトルクが伝達されている場合と、内外輪の回転速度の差や回転方向の違いによって、
空転を続ける場合とが任意に繰り返される使用法です。自動車のフリーホイルの動きと同様です。
対応機種
- ・特型カムクラッチ(カムリフトオフタイプ)
採用機械
ガスタービンターニング運転
適用事例
レイアウト
使用目的と動作説明
都市ガスや液化天然ガスを利用した発電にはガスエンジンやガスタービンが利用されます。
一般的にガスタービンでは起動時と停止時にターニング運転を行います。
カムクラッチはガスタービンの起動時には、かみ合いによりターニング用ギヤモータからの駆動を
ガスタービンに伝え低速でガスタービンを運転します。次にガスタービンが立ち上がると空転に移り、
ガスタービンとターニング用ギヤモータとの縁を切ります。
ガスタービン停止時には、ターニング用ギヤモータが起動され、ガスタービンの回転数が徐々に下がり
ターニング用ギヤモータの回転数と一致した時点でカムクラッチがかみ合い、再び低速でガスタービンを
回転させます。ガスエンジンやガスタービンは運転の前後に、回転軸の歪みを取るため、または歪み発生
防止のためにターニング運転を必要とします。
つばき カムクラッチでは・・・
上記の2種類の取付例に対応できるカムクラッチを選択することが可能です。
取付例1・2ともタービン運転中にカムが内輪&外輪と非接触状態となり長寿命を実現します。
取付例1ではカムクラッチ内輪側がタービン運転時高速で空転しますが、カムがリフトオフ(浮き上がる)し、内輪外輪と非接触状態になります。
取付例2ではカムクラッチ外輪側がタービン運転時高速で空転しますが、カムがリフトオフ(浮き上がる)し、内輪外輪と非接触状態になります。
カムクラッチ使用のメリット
- ・カムクラッチは回転数の差だけで自動的に空転とかみ合いを行います。
- ・カムクラッチを使用することで、余分な制御装置を省くことが可能となります。