技術資料 直動機器 リニパワージャッキ 取扱
保守・点検
- 1.ネジ軸、減速部にはグリースを塗布、封入して納入しますので、そのままご使用いただけます。
出荷時の封入グリースおよび推奨グリース銘柄は表1をご参照ください。 - 2.ネジ軸へのグリース給脂サイクルは表2を目安に行ってください。また、ネジ軸への給脂量は表3をご参照ください。給脂はネジ軸を最大ストロークまで動かし、古いグリースを拭き取った後、グリースガンおよびブラシ等で直接ネジ軸に塗布してください。メンテナンス用グリースもご用意していますので、当社までお問合せください。
給脂後、ナット内部の潤滑促進のため、フルストローク動作もさせてください。 - 3.減速部のグリース給脂サイクルは表2を目安に行ってください。給脂サイクルは使用頻度、使用条件などによって異なります。JW025以上の減速部にはグリースニップルと六角穴付プラグが取付けられています。グリースを給脂する際には、六角穴付プラグを外し、グリースニップルから入れたグリースが取外した六角穴付プラグの穴からあふれ出るまでグリースを給脂してください。グリース給脂後、グリースがもれないように六角穴付プラグにシールテープを巻き直してしっかり締付けてください。
表1 推奨グリース(必ずEP(極圧)グリースをご使用ください。)
使用区分 会社名 グリース名称 ネジ部減速部 (株)椿本チエイン JWGS100G 出光興産(株) ※ダフニーエポネックス SR No.1 日本グリース(株) ニグルーブ EP-1K エクソンモービル・ジャパン(同) モービラックス EPNo.1 コスモ石油ルブリカンツ(株) コスモグリースダイナマックス EPNo.1 シェルルブリカンツジャパン(株) シェルアルバニヤ EPグリース1 ※出荷時の封入グリースです。
注)JWGS100Gは、100g容器で別売しています。(こちらをご参照ください。)
*上記に記載の商品名は各社の商標または登録商標です。
×(ドラッグで移動できます)リニパワージャッキやパワーシリンダのメンテナンスに最適!
(100g入)
形番:JWGS100G
表2 給脂サイクル
使用頻度 給脂サイクル 台形ネジ軸 ボールネジ軸 減速部 51~100回/日 1ヵ月 3ヵ月 3ヵ月 11~50回/日 3ヵ月 3ヵ月~6ヵ月 3ヵ月~6ヵ月 ~10回/日 6ヵ月~1年 6ヵ月~1年 6ヵ月~1年 ※上記の数値はネジおよび減速部の寿命とは異なります。
表3 給脂量
枠番 塗布量 初期封入量 ネジ軸
(ストローク100mmあたり)減速部 JW002 5g 35g JW005 5g 35g JW010 5g 80g JW025 10~15g 170g JW050 10~15g 370g JW100 20~30g 470g JW150 20~30g 700g JW200 40~50g 830g JW300 40~50g 2600g JW500 50~100g 5500g - 4. JWB(ボールネジタイプ)、JWH(ハイリードボールネジタイプ)の上部のベアリングへの給脂は、6ヵ月毎にギヤケースカバーについているグリースニップルより行ってください。JWB・JWH010以下のジャッキにはその必要はありません。
- 5.ジャッキをご使用中はネジ面の状態やバックラッシ等を定期的に点検していただくようお願いします。寿命、交換の目安は下記をご参照ください。
- ・JWM・・・ネジ軸とナットの軸方向のバックラッシがネジピッチの1/4になった時が交換の目安です。
- ・JWB・JWH・・・ネジ面に摩耗による金属粉が見られるようになると寿命です。
- ・全タイプ共通・・・ギヤ系のバックラッシ(入力軸とウォームホイル間のガタ)がH速度で入力軸の回転角度が30度を超えた時、L速度で60度を超えた時にギヤ系の交換が必要です。
⚠いずれの場合も交換時期を過ぎて使用し続けると、ネジ軸、入力軸の回転不良、さらにネジ軸またはトラベリングナットの急落下につながるおそれがあります。
- 6.ブレーキ付モータ、ブレーキ付ギヤモートルのブレーキギャップ調整は、ギャップ量が限界値を超える前に再調整をしてください。ブレーキ調整方法や手動解放の方法については、本体取扱説明書をご参照ください。 (モータ出力25、40W のブレーキ付ギヤモートルはギャップ調整ができない構造となっています。)