技術資料 機械式過負荷保護機器 取扱

ショックガード TGX 取扱

1. トリップトルクの設定

  • (1)ショックガードTGXは出荷時には、すべてmin.ポイント(min.トルク値)にトルク設定をしています。インジケータが、トルク目盛のゼロを示しているのを確認してください。
    (取扱説明書をご参照ください。)
  • (2)締付量-トルク相関図(下表)から、あらかじめ決定されたトリップトルクに相当する調節ナット(ボルト)の締付角度を読み取り締込んでください。トルク目盛の一目盛は60°になっています。初めは、相関図から読み取った締付値の60°程手前にセットし、機械に取付けて、トリップテストを行い、順次増諦めをして、最適のトリップトルクに設定してください。製品のトリップトルクは下表の締付量-トルク相関図とは必ずしも一致しませんので目安としてご使用ください。
  • (3)トルク設定が終れば調節ナットにロックスクリューを締込んでゆるみ止めとしてください。
  • (4)調節ナット(ボルト)はトルク目盛の最大値以上は回さないでください。トリップ時に皿バネたわみの余裕がなくなりロック状態となります。ロックスクリューの締付トルクと注意点についてはこちらを参照してください。

締付量-トルク相関図

2. 心出し方法

  • (1)心出し方法I
    • a. フランジをボスおよびセンタフランジから切り離す。
    • b. 移動させる。I寸法の測定をする。(表1)
    • c. 軸上にダイヤルゲージを固定し、ハブの側面と外周にて振れを測定する。
  • (2)心出し方法II
    • a. フランジとセンターフランジを切り離す。
    • b. 軸上にダイヤルゲージを固定し、ハブの側面と外周にて振れを測定する。
    • c. ボスを移動させる。I寸法の測定をする。(表1)
注意 必ず表1のI寸法で取付けてください。ノンバックラッシでの使用ができない場合があります。

表1

形番 I寸法 mm
TGX10-C 2
TGX20-C 3
TGX35-C 3
TGX50-C 4
TGX70-C 4
心出し方法

許容ミスアライメント量

形番 許容ミスアライメント
偏角 deg. 偏心 mm エンドプレイ mm
TGX10-C 0.6 0.1 ±0.5
TGX20-C 0.6 0.1 ±0.5
TGX35-C 0.6 0.1 ±0.5
TGX50-C 0.6 0.1 ±0.6
TGX70-C 0.6 0.1 ±0.7

参考 角度誤差θ = 0.1°当たりのハブ側面振れ値

形番 外径 mm ハブの振れ値 mm
TGX10-C Φ53 0.092
TGX20-C Φ75 0.131
TGX35-C Φ98 0.171
TGX50-C Φ138 0.241
TGX70-C Φ177 0.309

※角度誤差はできるだけ小さくなるよう取付けてください。

3. 軸穴加工

ショックガードTGX、カップリングタイプTGX-Cの軸穴加工時の分解、加工、組立については取扱説明書をご参照ください。

軸穴キー溝止ネジ寸法
形番 寸法
A×ネジ径 B×ネジ径 C×ネジ径 a mm b mm c mm
TGX10 21×M4 以下 - - 30 - -
TGX20 20.5×M5 以下 - - 40 - -
TGX35 20.5×M6 - - 55 - -
TGX50 24.5×M6 - - 80 - -
TGX70 25×M6 - - 100 - -
TGX10-C - 8×M4 以下 21×M4 以下 - 33 30
TGX20-C - 12×M8 以下 20.5×M5 - 55 40
TGX35-C - 11×M10 以下 20.5×M6 - 70 55
TGX50-C - 13×M10 以下 24.5×M6 - 92 80
TGX70-C - 15×M10 以下 25×M6 - 116 100
ショックガード

ショックガード

カップリングタイプ

カップリングタイプ

ボス端面をチャッキングし下図のように心出しを行って加工を行ってください。

軸穴加工

フランジ外径をチャッキングし下図のように心出しを行って加工を行ってください。

軸穴加工