技術資料 大形コンベヤチェーン 取扱
8. 保守・点検
1. 休転時
コンベヤは、必ず無負荷の状態にして停止してください。始動の際に過負荷となるおそれがあります。また長期休転時は、始動前にチェーンの点検を必ず行ってください。
2. 給油
給油ができない場合を除き、チェーンの給油は定期的に行ってください。
3. 部品の固定
バケット・エプロン・スラットなど、チェーンにボルト締めされるものは、運転中の振動によりナットが緩み脱落するおそれがありますので、ナットの緩止めについては点溶接などしてください。
4. チェーンのたるみ量
チェーンのたるみ量は、定期的に点検して調整をしてください。詳細はチェーンの張りの調節をご覧ください。
5. 気温と結露
冬期の昼夜間などのように気温の差がある場合や、外気温より温度の高い搬送物を断続的に運ぶケースコンベヤの場合は、結露しコンベヤ内に水が溜まるおそれが有ります。これによるチェーンの腐食により寿命が短くなる場合があります。水分のある搬送物の搬送やコンベヤに水が溜まる場合は給油、点検とともに排水なども実施してください。
6. チェーンの保管
万一の故障の場合に備えて、予備チェーンを準備されることをお勧めします。チェーンを保管される場合は、湿度の低い屋内に置いてください。また、長期間保管される場合は、防錆油を塗布してください。
7. コンベヤの予防保全
以上の保守・点検に関してはコンベヤの経歴書を作成して搬送容量、搬送速度、主軸回転速度、電流、電圧、電力、実稼働時間、実搬送量、点検、給油日、事故などを定期的に記録しておけば、不時の故障を防止し補修の便を図ることができます。
8. 清掃
チェーンやチェーンレール上に、異物や搬送物がかかる場合は、定期的に掃除してください。