技術資料 大形コンベヤチェーン 取扱
チェーンの切り継ぎを安全・迅速に行える
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2. チェーンの切継ぎ要領
- (1) チェーンの切継ぎは、Tピン側の外プレートを取外し、取付けすることによって行います。
- (2) テークアップは緩めた位置にして、チェーンに張力がかからない状態にしておきます。
⚠ 注意
水平・傾斜・および垂直いずれのコンベヤの場合もチェーンブロック、ワイヤなどで切継ぎ部にチェーン張力がかからないようにしてから切継ぎ作業をしてください。
2.1 切り方
1) Tピンを抜く
「J」字形に曲がっているTピンを「Tピン曲げ工具」、またはモンキーレンチを代用して真直にした後で抜いてください。
曲戻したTピンを再び使用すると折れることがありますので、新しいTピンを使用してください。

2) 2本のピンを交互にたたく
写真のように「当て工具」を内リンクに当てハンマでピンをたたき抜きます。

3) 外リンクを外す
2本のピンは下の写真のように、外プレートと共に同時に抜いてください。また、外したプレートは再利用しないでください。

4) 専用工具
ピンの抜差しには、「切継工具」を用いるとチェーンの機能低下を最小限に抑え、安全かつ手早く作業ができます。下の写真は、チェーンバイスを用いて切離しているところです。

2.2 継ぎ方
1) 準備
新品の場合は、外リンクのTピン側の外プレートを外します。ピンを抜く要領は前記の切り方に準じます。
⚠ 注意
ピンの抜差しを容易にするため、プレートの穴を大きくしたり、ピンの径を細くしたりしますと、チェーンの性能が著しく低下し事故の原因になります。
2) 2本のチェーンの継ぎ方
チェーン両端を引寄せ、外リンクを内リンクの継目に挿入します。

3) ピンの圧入
ピンのTピン側に「当て工具」の凹部を当て、ハンマでピンの頭をたたいて外プレートをTピン穴がのぞくまで圧入します。
「ピン抜差し工具」を用いるとピンの圧入も容易にできます。ここで、チェーンの屈曲がスムーズかどうか、確かめてください。

4) Tピンを曲げる
Tピンをピンに差し、「Tピン曲げ工具」で先端を曲げて(30°以上)抜けないようにします。「Tピン曲げ工具」は、モンキースパナでも代用できます。
一度使ったTピンは、曲戻しによってクラックが発生しますので、再使用はできません。
