適用事例集 カムクラッチ - 5. 農業機械(肥料, 農薬散布機)
アプリケーション
オーバランニング
カムクラッチの内外輪がかみ合ってトルクが伝達されている場合と、内外輪の回転速度の差や回転方向の違いによって、
空転を続ける場合とが任意に繰り返される使用法です。自動車のフリーホイルの動きと同様です。
対応機種
採用機械
農業機械(肥料, 農薬散布機)
適用事例
レイアウト
使用目的と動作説明
果樹園などで農薬や肥料などを散布する乗用機械です。
後部に大きなファンと農薬や肥料用のタンクが装着されています。
農薬・肥料散布時には、果樹の下などでファンを高速で回転させます。
この時ファンにより起こされる風により農薬や肥料は霧状になり周囲に散布されます。
このファンは大きな慣性を持っているためエンジンを停止した際、即座に停止することが出来ません。
この為、作業終了の際にエンジンは停止しますが、ファンは回転を続けようとしますので軸を破損させる
可能性があります。
カムクラッチをPTO軸とファンの間に取り付けた場合、カムクラッチはトランスミッションからの回転を
かみ合いによりファンに伝えます。
また、エンジン停止時にはカムクラッチは空転しPTO軸とファンの縁を切りますのでPTO軸とファンの
保護が可能となります。
つばき カムクラッチでは・・・
慣性力で回り続けようとする機器に取り付けるカムクラッチを
機械本体、ファンのスペース、カムクラッチに必要な伝達トルク、
回転数などを基にカムクラッチを選定することになります。
MLシリーズ(写真左)では、内輪、外輪側の両方に
キー溝を設けて、軸への取付と外輪側への
必要部品の取付けを容易にしています。
カムクラッチ使用のメリット
- ・カムクラッチは自動的にかみ合いから空転への移行を行ないます。
- ・かみ合いと空転の切替など余分な切り替え、制御装置は不要で、コンパクト設計が可能です。