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セルフロックについて

ウォーム減速機(クローゼモータ)では、静止状態において減速機の出力軸から回されようとした場合に入力軸(モータ軸)が回り出さない、この効果を『セルフロック(自動締り)』といいます。また、入力軸(モータ軸)は回るが、出力軸に大きな力を必要とする、この効果を『セルフロック性』、または、『ブレーキング効果』といいます。

この『セルフロック(自動締り)』という効果はウォームギヤのリードアングル(進み角)と歯面の状態、潤滑油によって決定されます。

弊社標準仕様のウォーム減速機(クローゼモータ)では、ウォームギヤ一段での減速比が1/60であれば、静止状態において『セルフロック(自動締り)』の効果が期待できます。

他の減速比(1/10~1/50)は『セルフロック性』、『ブレーキング効果』が期待できます。

しかしながら、『セルフロック(自動締り)』の効果は衝撃や振動が加わりますと、その効果が低下することもありますので、確実な逆転防止が必要な場合には必ずブレーキ等を別に設けることを推奨します。

また、負荷慣性が非常に大きい用途(走行・旋回装置等)ではセルフロック及びセルフロック性により急制動が起こり非常に危険です。

このような用途にはウォームギヤ減速比 1/10~1/20を選定ください。