技術資料 高速リフタ ジップチェーンリフタ 選定

検討時の注意点

加減速時間について

  • ・ジップチェーンリフタは昇降速度が速いため、インバータ制御を必須とし、十分な加減速時間を設けてご使用ください。急加速・急停止しますと停止精度の悪化やワークの振動が発生する場合があります。荷重条件により、起動停止時にリフタが振れる場合は加減速時間を長く取ってご使用ください。
  • ・ジップチェーンリフタの速度は最大速度です。昇降時間を求める場合は加減速時間を含めて計算してください。
  • ・さらなる昇降時間の短縮・高頻度運転・多点位置決め・連動運転などが必要な場合はサーボモータ駆動をお奨めします。ご要望のサーボモータメーカに対応しますのでご相談ください。

インバータ制御について

  • ・下降時には大きな回生電流が発生しますので、ご使用条件にもとづき十分なインバータ回生抵抗器の容量を設けてください。回生抵抗器の容量についてはインバータメーカへご相談願います。
  • ・インバータはモータに対して1枠大きい容量のご使用を推奨します。
  • ・インバータトリップ時にはブレーキが作動するシーケンスを組んでください。

落下防止について

  • ・ジップチェーンリフタは無励磁作動形ブレーキ付モータを採用しています。サーボモータ仕様として貴社にてモータをご用意される場合はブレーキ付キー溝軸仕様をご採用ください。また、メンテナンスをされる場合には必ずメンテナンスバーをご使用ください。

サーボモータ制御について

  • ・下降時には大きな回生電流が発生しますので、ご使用条件にもとづき十分な回生抵抗器の容量を設けてください。回生抵抗器の容量についてはサーボモータメーカへご相談願います。
  • ・緊急時に停止させる場合であっても、モータ内蔵のメカブレーキによる制動はしないでください。必ず、ダイナミックブレーキによる減速後にメカブレーキが作動するような制御ロジックとしてください。詳細は、モータメーカの取扱説明を参照してください。

衝突の回避

  • ・当て止めなど、天板フレームやパンタアームなどの昇降部分に衝撃荷重が加わるような使い方はしないでください。ストロークの範囲内でご使用ください。特に下降時の当て止めや、天板フレームの下降を妨げる行為は絶対にしないでください。チェーンの破断など重大な故障の原因となる可能性があります。