技術資料 電気式制御機器 ショックリレー
使用時の留意事項
1. ショックリレーを人員輸送装置や昇降装置にご使用される場合は人的災害や落下事故が発生しないような措置を装置側で講じてください。
2. CT(変流器)について
電流検出にはCTが必要です。(150シリーズのみ)
適応する変流器については各シリーズの頁をご覧ください。
3. 特殊な容量やモータ電圧が異なる場合の機種選定について
通常はモータ容量で選定できますが、特殊な容量やモータ電圧が異なる場合(最大600Vまでは標準ショックリレーが使用できます)にはモータの定格電流値(電流設定範囲)を基準に選定してください。
4. 操作電源電圧について
一覧表記載の操作電源電圧が標準です。標準以外の操作電源電圧については150シリーズは特殊品で異電圧に対応できます。
5. 出力リレーの動作
出力リレーの動作には検出時動作形と検出時復帰形の2種類のモードがあります。
なお、運転中に不意に停電等で操作電源が切れた場合、出力リレーが動作することがありますのでご注意ください。
1)検出時動作形
過電流検出時にのみ出力リレーが動作(接点が反転)します。
該当機種
EDシリーズ, SBシリーズ(自動復帰選択時), 150シリーズ
2)検出時復帰形
ショックリレーの操作電源ONで出力リレーが動作(接点が反転)します。そして過電流検出時に動作していた出力リレーが元の状態に復帰します。
該当機種
SBシリーズ(自己保持選択時)
6. 自己保持と自動復帰
出力リレーの復旧の方法には自己保持形と自動復帰形の2種類のモードがあります。
1)自己保持形
過電流で動作した後、過電流がなくなっても出力リレーの動作状態を保持し続けるモードです。復旧するにはリセット釦を押すか操作電源を切ってください。
該当機種
150シリーズ
2)自動復帰形
過電流で動作した後、過電流がなくなると出力リレーの動作が自動的に復帰します。
3)自己保持形/自動復帰形
上記の2種類のモードを切替えて使用できます。
該当機種
EDシリーズ, SBシリーズ
7. インバータ駆動の適用
- 1)検出精度が悪くなりますが、一般に30~60Hzの範囲であれば実用上特に支障はないといえます。
- 2)30~60Hzの範囲であってもインバータで加減速する時に電流が増減しショックリレーが動作してしまうことがあります。
ゆっくり加減速するか許容される範囲内でロードカレントに余裕をもたせて設定してください。 - 3)CTはインバータの2次側に接続してください。ただし、ショックリレーの操作電源は必ず商用電源(インバータの2次側は不可) に接続してください。
8. 注意事項
慣性の大きい装置やモータからの減速比が大きい場合は装置保護できない場合がありますので試作テストを実施後ご使用ください。
出荷時のツマミはスタートタイム・ショックタイム:min、カレント:maxとなります。