技術資料 カップリング 選定と手順

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ジョーフレックスカップリング LNシリーズ 選定

ジョーフレックスカップリングLNシリーズをノンバックラッシで長期間ご使用いただくためにはスパイダーの常用トルクに対し十分な安全率を取っていただく必要があります。

そのため、以下の手順に沿って選定を行っていただくようお願いします。スパイダーは消耗品ですのでノンバックラッシの維持には定期的な点検が必要です。

  • 1. 駆動機の伝達動力P(kW)とカップリングの使用回転速度n(r/min.)から下記計算式よりカップリングにかかるトルクT(N・m)を求めてください。

    T = 9550・P/n

  • 2. 使用条件によりサービスファクターSt、Sdを決定し、カップリングにかかる補正トルクTr(N・m)を求めてください。

    Tr = T・St・Sd

    • St:温度係数
    • Sd:ねじり剛性係数

    カップリングの常用トルクTnが補正トルクTr以上となるようにサイズを選定してください。

    Tn ≧ Tr

    温度係数
    使用温度 ℃ 温度係数 St
    -30 ~ +30 1.0
      ~ +40 1.2
      ~ +60 1.4
      ~ +80 1.8
    ねじり剛性係数
    アプリケーション ねじり剛性係数 Sd
    工作機械主軸 2 ~ 5
    位置決め 3 ~ 8
    エンコーダ 10以上
  • 3. 駆動側、負荷側または双方から発生する最大トルクTs(N・m)がカップリングの常用トルクTn以下となることを確認してください。
    • 駆動側最大トルク:Ts = Tas・Ma・Sa
    • 負荷側最大トルク:Ts = Tℓs・Mℓ・Sℓ
    • Tn ≧ Ts・St・Sd
    • Tas:最大駆動トルク (N・m)
    • Tℓs:最大負荷トルク (N・m)
    • Ma:駆動側慣性モーメント比 Ma = Jℓ/ (Ja + Jℓ)
    • Mℓ:負荷側慣性モーメント比 Mℓ = Ja/ (Ja + Jℓ)
    • Sa:衝撃負荷係数(駆動側)
    • Sℓ:衝撃負荷係数(負荷側)
    • Ja:駆動側慣性モーメント
    • Jℓ:負荷側慣性モーメント
    衝撃負荷係数
    負荷の性質 衝撃負荷係数 Sa(Sℓ)
    一様な負荷 1.0
    変動小 1.4
    変動大 1.8
  • 4. 取付軸がカップリングの取付可能軸径範囲に入っていることを確認してください。
    軸締結トルクは軸径により異なるためスパイダーの常用トルクを下回る場合があります。
    選定されたカップリングサイズの軸締結トルクがカップリングに加わる最大トルクTs以上になっていることを確認してください。